ブロッコリーとカリフラワー

ブロッコリーとカリフラワーの雑記ブログ

結婚式の帰り道(エッセイ風記事)

実家に住んでいると、真っ直ぐ帰りたくない日がある。

 

 

結婚式の帰り、本屋に立ち寄り、適当に文庫本を買う。レジに喫茶店のクーポンが置いてあるのを見つけ、隣の喫茶店に入る。

 

 

祝日なのに、混雑している。

 

 

いつもの店員が席を案内してくれる。語尾が微妙に投げやりで失礼な店員。

 

 

一席だけ空いていた席に案内され、一息つく。靴擦れが痛い。靴に張り付いた絆創膏を剥がして靴から足を少し出す。

 

 

メニューを見たがめぼしいものがない。ふいに隣の人の食べているワッフルが美味しそうに見えて注文した。クーポンを見せたらそれはレジで見せて下さいとまた投げやりに言われ、イラっとした。クーポンにご注文の際にご提示くださいと書いてあるから見せたのに。店員は混雑している店内をどうやら1人で仕切っており、イラついているようだ。早口で次々に案内したり、食器を片したりしている。

 

 

注文したワッフルが来た頃、休憩に行っていたとみられる店員が戻ってきた。店内はすっかり落ち着いている。1人で仕切り出すと混み出す、という接客業あるあるを間近に見て、心の中で笑った。

 

 

お前がいない間大変だったんだぞ!とか裏で言ってるのかな。イライラするのも理解出来る。それにしても、戻ってきた店員も覇気がない。

 

 

結婚式は去年が山場、今年はそんなにないと思ってたが、今年もそこそこ多い。

 

 

最初の方は家族や友人の絆を感じたびに涙し、鼻水を垂らして参加していたのだが、流石に慣れてしまった。料理のクオリティや来席者の数にまで気を巡らせる余裕もある。

 

 

また当ててしまうかもしれない、と思ったビンゴは、案の定当たってしまった。テーマパークのチケットに始まり、コーヒーショップのカード、スプーンと続き、今回はバスグッズだった。それにしてもよく当たる。この調子で宝くじでも当たって欲しいといつも思うが、そっちの方は当たらない。

 

 

最近は結婚式に参加するたびに果たして自分はこの幸せの象徴のようなイベントを人生の中で開催することがないかもしれない、と思うことも多くなった。もちろん諦めてはいないが、今のところ兆しがない。

 

 

結婚したからといって幸せとは限らないということは、自分の家族を見ていれば分かっているはずなのに、やはり幸せそうな2人を見ると羨ましく思わずにはいられないのだ。

 

 

そして、結婚すれば、親や親戚のからの謎のプレッシャーから開放されることも大いなるメリットと言える。しかしながら、結婚したら次は出産というプレッシャーが追いかけてくるのも目に見えていて何か凄く嫌だ。

 

 

みんなこんなプレッシャーと戦っているのだろうか。うんざりだ。この気持ちもあと何年かしたら変化するのだろうか。人間だけがこのプレッシャーを感じているとしたら、生まれ変わったらクラゲかパンダになりたい。